後鼻漏に鼻うがいは効果があるのか?
後鼻漏にも鼻うがいが一時期注目されていたようです。
かんでも出てこない鼻の奥の鼻水や不純物を、一掃してくれる方法として注目されていたのです。確かに、ホコリ・花粉・膿・ウィルスなども取り除くといった効果も期待できますが、注意点やリスクについてはあまり言及されてきませんでした。
鼻うがいは、誰にでもどんな症状にでもお手軽にできる簡単でお金のかからないいい方法だと思っていると、大変なことになりかねません。
正しい鼻うがいの方法
1.水道水ではなく、0.9%の生理食塩水を使う
2.片方の鼻から吸い込んで出す
3.慣れてきたら右から吸って左から出したり、口から出したりします。
(推奨している訳ではないので細かい方法は省略します)
鼻うがいの注意点
1.吸い込んだ生理食塩水は飲まないようにする
2.鼻うがいの最中にうがい水を飲むと中耳炎になる恐れがあります
3.鼻にうがい水が残ったままになることがある
4.うがい水が鼻に残ったまま鼻をかむと、鼻粘膜が炎症を起こす原因になります
5.排出されなかったうがい水は寝ている時にのどに落ちてくることがあります
6.鼻粘膜の機能低下の恐れがあります
確かに、鼻がスッキリした、などという感想も数多く見受けられますが、総合的に見ると後鼻漏に関しては鼻うがいはどうしてもリスクの方が大きいように思えてなりません。
後鼻漏は鼻粘膜の炎症が原因とされるのに、その原因を作るようなことをしていては本末転倒でしょう。
また、寝ている間に鼻水がのどに落ちてくる不快感をなくしたいのに、それが生理食塩水に代わってもスッキリ感は得られないでしょう。特に後鼻漏では、うがい水が鼻の奥にたまりやすい
ようで、後鼻漏に鼻うがいは適さないという判断をしている方もいらっしゃいます。
後鼻漏と鼻うがいはどうも相性が良くないことがおわかり頂けたでしょうか?
「せっかく後鼻漏を鼻うがいで治そうと思っていたのに・・・」という方には、是非次回の記事をおすすめします。
次回は、「後鼻漏は吸入器で症状の改善ができる」です。