鼻粘膜の変性個所をピンポイントで特定することが困難であることが挙げられます。また、レーザー手術や切除手術の際に健全な鼻粘膜を傷つけてします恐れもあります。
第二に、外部からの直接的なアプローチが非常に困難な副鼻腔で変性が起こっている事が挙げられます。副鼻腔とは鼻の奥に位置する頭蓋骨の空洞部分で、直接的なアプローチをするために頬骨にノミで穴を空けていたこともあるような個所なのです。
後鼻漏と共存していくための方法
ですから、後鼻漏の治療としては切除ではなく、炎症を抑えて共存していくという考え方が主流となっています。完治が難しい以上、自分にとってどれが一番炎症を抑える効果が高いのかを知ることが、後鼻漏の最善の治療法ではないでしょうか。
具体的な例としては、
・漢方
・薬物療法(抗生物質・消炎剤・粘液調整剤)
・ネブライザー(吸入)治療
・鼻洗浄治療
・Bスポット治療(上咽頭に塩化亜鉛など消炎剤を直接塗布する。ただし実施している耳鼻科は限られる)
などが挙げられます。
耳鼻科で行われるもの(薬物療法・鼻洗浄治療・Bスポット治療)、専門家の処方が必要なもの(漢方)、自分でもできること(吸入療法)、の3つの選択肢があります。
漢方や吸入療法については、次回以降言及したいと思います。